獣医師の森田です! 2021年7月、12名のフリーランス獣医師の皆様にご協力頂き実態調査のアンケートを実施いたしました!
このコラムではアンケートの結果をご報告させて頂きます!
フリーランスの獣医師とは?と思われた方、ぜひ過去のコラムも合わせてご参照ください!
過去のコラム ▶︎【そもそもフリーランスとは】
この活動を通して、 フリーランスの働き方に興味を持ってくださる獣医師の皆様や、フリーランスとの契約を検討されてる動物病院様によりリアルな情報をお届けできればと思います。
フリーランスの獣医師12名にアンケートを行ったところ、調査時点での臨床経験年数の平均は5.6年でした! また、人数比で最も多かったのが臨床5年目、次いで6年目、8年以上の先生でした。 今回の集計では臨床経験1年目からフリーランスとして活動されている先生は0名でした。
また、フリーランスになった理由は
1位 休みが欲しい、休みを自分で調整したい(83.3%)
2位 収入を上げたい(66.7%)
3位 臨床スキルを磨きたい(50.0%)
4位 隙間時間で仕事をしたい(41.7%)
という結果になりました。この他にも ・副業のために個人事業を登録した ・在宅ワークを行いたい
・税金対策
・子育てと仕事のバランス調整
等の理由もあり、中には正社員として小動物臨床に携わりながら副業として個人事業を持っている先生もいました。
フリーランスの獣医師12名にアンケートを行ったところ、診療業務の1日あたりの実働時間の平均は7.6時間でした!
契約上、フリーランスの獣医師はオペなどの業務がなければ昼休みは自由に過ごすことができます。そのため拘束時間がやや短めなのかもしれません。
また、9名の獣医師に伺った診療業務以外のお仕事として最も多かったのが
・オンライン相談(77.8%)
次いで
・記事の執筆、監修(66.7%)
・セミナー、講演会(55.6%)
・Youtube撮影(44.4%) でした。
診療の合間や在宅で出来る隙間ワークが多く、皆さん多方面で幅広くご活躍されているようです!
フリーランスの獣医師12名にアンケートを行ったところ、診療業務の1日あたりの報酬額の平均は25,916円でした!
また、12名中5名の先生が日当報酬30,000円を超えており、回答の内訳から臨床経験年数とフリーランスの経験年数によって増加する傾向がありました!
収入の増減に関するアンケートでは、フリーランスの働き方になってから収入が上がったと回答した方が11名中10名、収入が変わらなかったと回答した方が1名でした。
収入の満足度に関するアンケート(0=不満足,10=大満足のスケールバー)では、 指標となる数値の平均は7.25で、収入面で満足している方が多いようでした。
フリーランスの獣医師11名にアンケートを行ったところ、週のお休みの平均は約1.6日でした! (1日未満を0.5日、2.5日以上を2.5日として計算)
また、休日数の満足度に関するアンケート(0=不満足,10=大満足のスケールバー)では、指標となる数値の平均は6.75で、収入面に比べてやや不満と感じる方もいるようでした。
その理由として、
・仕事をセーブできず入れすぎてしまった
・依頼が多く対応しきれない
などの意見が挙がっていました。
最後に、フリーランス獣医師として活動する中で現状どんな不安があるかアンケートを行いました。
回答として
・契約書類関係の準備
・トラブルが起きたときの賠償保険
・報酬の結滞
・収入の継続性 ・休業補償がない
・収入の増減が労働時間に依存する
・忙しすぎる
・フリーランスの繋がり、情報が少ない
・体調不良のときの代わりがいない
などのご意見を頂きました。
頂いたご意見を参考に 獣医フリーランスネットワークは現在、
・フリーランス獣医師の賠償保険
・業務委託契約書に際しての弁護士の斡旋
・休業手当や補償の優待
・フリーランス獣医師の交流会
・診療業務や案件のご紹介
を、団体様や企業様の力をお借りして一歩ずつ進めています。
来年の実態調査アンケートではこうした不安が少しでも取り除かれ、獣医師がより診療に専念できる場を整えていきたいと思います。
最後に、
アンケートにご協力いただいた獣医師の皆様、活動にご協力頂いた団体様、企業様に心から感謝申し上げます。
以上、2021年版フリーランス獣医師の実態調査アンケートでした!
一般社団法人獣医フリーランス協会は代診の依頼や横断的な働き方が当たり前になる社会を目指し、獣医師への情報共有、独立支援を目的に発足しました。
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